放課後等デイサービスという場所のコーディネートも仕事のひとつです。障害のある子どもたちが放課後に通う場で、それぞれの事業所いろんな特色を出して、子どもたちの療育に取り組んでいます。
様々な障害のある子どもたち、示す状態は違いますが、毎回とにかく「遊びたい」「話したい」「見てほしい」の三大欲求がいっぱいです。口に出して言う子もいれば、目で訴えたり、言葉にならない思いを何かにぶつけて表現する子もいます。それはそれは分かりにくい表現から、笑えるほど素直なものまで様々。
大事なことは、あふれだす「いちばん伝えたいこと」に、大人がどう気付き、それが伝わりやすい方法にしてあげるか、ということに尽きるのです。
世の中には、たくさんの療育方法があふれているし、本だってたくさん出ています。症例やら指導法やら、調べようと思ったらいくらだってあるのです。
でも、どんなにがんばって探しても、目の前の子どもと、向き合う自分自身のことを書いた解決法なんかはありません。だからといってすべてを「経験とか勘とか」に頼るのも危険です。
だからこそ、すべての瞬間で起きること、起きた感情や周りから見た意見、そして何よりもその子が、したいことは何だろう?と観察すること、そして、見ていた仲間たちからたくさんの意見をもらうこと。たくさん話すこと。
うわあと泣き叫んだ子、大変、パニック、どうしよう、から、ああ、これで遊びたかっただけかも!と変換されたら、次はどうしたらいいかが自然に見えるのです。
中にはいろんなこと試してもなかなかすぐに行動が変わらない場合だってあります。でも、自分たちも含めてたいがい人間は、頑固。
笑えるほど頑固な子には、笑えるほど頑固な大人が根比べ。そうやっているうちに、あれ?この問題だと思ってること自体が実はあまり問題なかったりして。なんてことも。
遊びながら楽しみながらどうやって枠組みを外したり越えたりしようか考えている毎日です。