パブリックリレーションズってなんだ?

一番やりたいことはなんだ?と問われると、「生涯発達の視点から教育と福祉をコーディネートする」という言葉になりますが、もっと言うと「社会の中にすべての人が、多様な形のままに存在していくための次の世界を見つける」と言っても過言ではありません。大きい目標ですが。

先日参加してきた、PR3.0カンファレンス。東京で1000人を超える熱いイベントでした。え、なんで?PRってなに?広報?広告?といろんな疑問があるのですが、とにかく「企業と個の新しい関係構築」というテーマに興味を惹かれるままに、場違いであろうことを予想した上での覚悟の参加です。しかし考えてみれば、「教育」も「福祉」も、蠢いている社会から切り離された存在ではないのです。最先端を見ずして、そこで真実を教え、人々の幸せについて語ることはできない。こればかりは私が常に感じていることです。

パブリックリレーションズ、それはつまり、「組織や会社、個人が社会(大衆)に対して情報を伝播したり意見を受け入れること、自身の信頼や理解を獲得する目的のある広報活動など」というのが辞書的な意味です。前回のブログでは、「見えないこと」について書きましたが、矛盾するようですが、こちらは「見えるようにする」ということでもあるのです。しかしそれはあくまでも、「新しい価値として見えるようにする」という意味であり、「見えるようにして理解を促す」というところに意識があるのではありません。さまざまなセッションを目の当たりにしながら、実はこの概念が社会を変化させる重要なものでもあり、必然でもあると感じました。「福祉」「教育」の分野においては徹底的にこれが足りなかったのかもしれません。つまりPRは、「社会との合意形成」ということ。新しい概念を、新しい価値を作っていくこと、そう考えると私たちが日々向き合っている問題をよりポジティブな形で社会に提案できたとき、「私もHAPPY」「あなたもHAPPY」そしてもれなく「社会がHAPPY」になれるのだと思うのです。

枠組みのある社会の中で、どんなに「理解してほしい」と訴えても、そこにある社会がそれを「自分ごと」として捉えられなければ単純な「マイノリティ」としての問題になってしまいがち。その枠組みでどれだけ頑張っても難しいのです。だからこそ、「新しい形」として伝えるということ、「新しい魅力」として気付いていない、またはともすれば否定してしまっていたであろうことを覆すような提案が必要かもしれないということ。

今、何ができるだろうと迷っていたところが少しずつ輪郭を描いて見えてきたような感じがしました。

今回のブログは完全に「感想文」でしたが、TANEのコーディネートについて本気で考えることができた素敵な機会になりました。


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櫻井育子(さくらいいくこ)
生涯発達支援塾TANE 代表(コーディネーター)

宮城県石巻市出身。特別支援教育士。書道師範。東北福祉大学福祉心理学科を卒業後,宮城教育大学の大学院で障害児教育を学ぶ。インクルーシブ教育の研究をしながら,ソーシャルスキルトレーニングの団体で発達障害のある子どもたちと出会う。2003年に石巻市で,任意団体「NPO石巻広域SSTの会アドベンチャークラブ」を立ち上げる。小学校,特別支援学校の教諭経験後,2016年に退職し,「生涯発達」の視点から教育,福祉を考えるコーディネートチーム「TANE」を主宰。ひとりひとりの違いを楽しんで生きる社会の実現を目指しています。

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