5月もいろんなところに「旅する書道塾tane」、とことこ行きます。
愛車は黄色いカングーなのですが、荷物をガンガン詰めるところと、古さが気に入って中古で購入して5年目になり、いよいよ車体の塗装が剥がれてきたり、ガタガタいうのでちょっとドキドキします。でも愛おしい。なんでも完璧ではないのは落ち着きます。
「年齢」というものと、どうしたって付き合っていくのが人間で、それを「老けたくない」と言ったところで、生き物ですから老いるのが当たり前。というあたりまえのことを、うっかり忘れてしまうのも人間。なぜかずっと同じ年齢のまま大人はそれ以上進まない、と思い込んでいるのであればもったいない。
「苦手」と思い込んでいたものも、大人になって歳をとって変化していくことがあって、それは「役に立つ」という基準での学びではなく、もっと深く沈み込んでいくような発達の「深さ」。書道を通して見えてきたのは、ついにこのあたりです。
子ども時代の発達が、縦に上に伸びるとするならば、大人の発達は深く根を張るようなもの。それは、まさに「アンラーニング」によってこれまで培ってきた自分自身のあれこれを、地中の根でつなぎ合わせていくようなもの。だからこそ、書道塾での体験が、「温泉に入った気分」という表現をしてくれた方がいたのは、じわりと芯から解放され温かくなるような感覚なのかもしれません。
今年度は、旅する書道塾をじわじわと広げながら、こうした書道臨床研究も深めていけたらと思っています。