「多様性のある自分育てを」@本気の講座Vol3

日曜日に開催した、多様性を本気で考える講座vol.3。素晴らしい行楽日和にも関わらず足を運んでくださった、本気の皆さん。今回はゲストトークもあり、盛りだくさんの内容でした。LGBTと一言で言ってしまうことに私自身とても違和感があって、だからこそどう紹介しようかと思いましたがSAKUの活動をしている佐賀さんの体験談は、日常の中であたりまえに暮らすものとしてのメッセージ、そして想像力がない大人の言葉で傷ついた生の声を伝えていただきました。

なぜこのテーマなのか。それはいま、「自己肯定感」の低さからくる様々な子どもたちの困難さや生きにくさを感じていたからでした。まさに多様な悩み。大人はそれに向き合っていかなくてはならないけど、果たしてそれはできるだろうか?大人は何を伝えたらいいんだろう??

小さなときから人と合わせたり、人に優しくとか、友だちと仲よく、は教えられても、実はわたしたちは「自分のからだ」「自分に優しく」「自分と仲よく」についてはあまりよく学ばないのです。特に、自分の身体などは関心を持たない方がいい、鏡ばっかり見ていると成績落ちる、なんて言われたり。子どもたちはいつ、「自分」と向き合うんだろう。

小さな頃から「自分の体」と「自分の心」がどういうものなのか、生物として自分自身のルーツや、仕組みを知っておくことはとても重要なことだと思うのです。フランスでは「科学」の時間に、人間について学び、性についても学ぶということです。その中で、遺伝子の仕組みや男女というものの成り立ちも学び、言ってみれば「出来上がり方の多様性」というものも学ぶ。これって実はとても大事で、身体の違いや障害や、LGBTのことも、人間理解の初めから学べるんだなあと思ったわけです。一方で日本のいわゆる「性教育」の時間はなんと中学校で平均9時間程度。国際的にもだいぶ遅れているのです。

みんなちがって当たり前、をテーマにしている私ですが、やはり出会う問題や現実は、みんなちがって当たり前ではない現実が子どもたちには待っているのも確かなことです。まずもって「制服」とか。一方で、制服なし、学年なし、学びたいものをどんどんやっていこうという学校やフリースクールが存在し、増えてきているのも確かなこと。ホームスクーリングという方法だって、メジャーでこそないけれど、選択肢にあっていいはずなんです。みんな違うことに恐怖感を覚える日本だからこそ、違いを伝えていかなくてはならない。

ちょっと話が逸れましたが、とにかく「性教育」と身構えるのではなくて、「人間として生きる」ということを小さな時から、きちんと向き合って自分の体にも向き合う。正しい知識を、手洗いや洗面などの生活スキルと同じように学んで身につけていく。とくに障害のある方々に対しては、なぜか「そこまで教えなくてもいい」という「寝た子を起こすな」論が優勢になることがあります。それは実は、「知る権利」を奪うことになっているのです。知らないから傷つくことの方がたくさんあります。知らないから、傷つけてしまうこともあるのです。

「自分の身体ってこうなのだ」「自分ってこんなに慈しまれているんだ」そのことを自分自身で持つことはとても重要。それは誰でもない自分を、自分で愛することであり、最大の強みになります。「自己肯定感」を育むための大事な性教育。特別なことではなく、人間としての最も中心となるものを教えるものなのだということをこれからも伝えていきたいと思います。

実は3回目で終わりにしようかなと思っていた講座ですが、まだまだテーマがありました。次回は「愛着と家族」にテーマを絞ってお話しします。関心のある方はぜひ一緒に学びあえたら嬉しいです。情報はこちらで発信していきます。お見逃しなく。

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櫻井育子(さくらいいくこ)
生涯発達支援塾TANE 代表(コーディネーター)

宮城県石巻市出身。特別支援教育士。書道師範。東北福祉大学福祉心理学科を卒業後,宮城教育大学の大学院で障害児教育を学ぶ。インクルーシブ教育の研究をしながら,ソーシャルスキルトレーニングの団体で発達障害のある子どもたちと出会う。2003年に石巻市で,任意団体「NPO石巻広域SSTの会アドベンチャークラブ」を立ち上げる。小学校,特別支援学校の教諭経験後,2016年に退職し,「生涯発達」の視点から教育,福祉を考えるコーディネートチーム「TANE」を主宰。ひとりひとりの違いを楽しんで生きる社会の実現を目指しています。

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