「好奇心がある」とか、「いろんなことを思いつく」とか、そういうことが、自分としては「いいところ」だと思って生きてきた節がある。

あらためて自分の胸に手をあてて考えてみると、なんていうかこう、もしかして、「教科書通りにできない」「言われたとおりにできない」だけなんじゃないか、、、。と気づいてしまった。

専門学校の授業、という未知へのチャレンジだが、「いや、これはつまんないだろうな」「もう少しこういう角度から考えたいな」とか、教科書から授業づくりをするということに、やたらと、いや、ものすごく時間がかかっている自分に気づいた。わたしは仕事が遅いんだった。スピード感とか、本来、ないんだったな。

気づくと、あれやこれや、と自分で調べ始めてしまい、今更ながら、「おお、こういうことだった」と知ることもできて、教材研究の醍醐味を味わう。で、好きか嫌いかで言ったら、断然、この作業は好きで、好きすぎるから時間がかかる。時給計算とかは苦手だから、多分、バカみたいに時間かけているのも、承知。で、あらためて、効率よくとか生きるということと、無縁だなと思うし、「できないこと」なんだろうなと思う。

ライフワークバランス、という言葉がどうしてもどうしても馴染めなかった。以前も好きすぎて教材作るのに没頭して、夜中、ということもあった。もちろん好きで残業していたわけではないこともある。でも、体調不良になったのも、適応障害と言われたのも、「忙しくて仕事が大変だったから」ではなくて、なんか違う。どちらかというと、「効率重視」にさせられそうになってたから、かもしれない。それは、わたしにはできないなあ、と。だから適応できなかったのか、と。

ライフワーク、でとめておくことにした。というのが、今。バランスなんてとらなくていいのかもしれないな、と思って、最近の自己紹介では、こういうこと(自分が仕事でやっているのかどうかさえも、もはやちょっと曖昧になってしまっているようなこと)を、「ライフワーク」です、と説明してたら、「趣味はなんですか?」と問われてまた困り、そうなってくると、「仕事が好きなんですね」ってなるのですが、いや、そういうわけでは、、、、。ともごもごするので、相変わらず何が仕事で何が趣味なのかよく分かっていない中途半端な人間になっている気がする。

若かりし頃は、「真面目なんだね〜」が、揶揄に聞こえて激しく嫌だったが、わたしからみるとそういう方々の方が、真面目に仕事をしている、と思う。わたしは、やっぱり言われた通りにはできないし適応なんてできないから、どう考えても、みんなの方がずっとずっと真面目なのに、と。

人が「大変」と思うポイントはみんな違うんだな、と思うので、障害のある子どもや青年たちと土曜になんか遊んでいると、妙に「偉いわね」視線を送ってくる方もいたが、「わたしはこれが趣味で」と説明しても、ピンとこないみたいだった。挙句、「自分のためにも時間つかうのよ」ってアドバイスされたこともあった。ますますもって、悩ましい。

趣味でこんなに時間使わせてもらってありがたい、とは、さすがにそのときには言えなかったので、「ははは」と乾いた笑いを作ってしまった。

できれば、人間、何をしている時も、主体的に時間を使っている意識を持っていたいな、と思った。ということで、どんなに時間がかかろうが、楽しいことは楽しい。という話。

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櫻井育子(さくらいいくこ)
生涯発達支援塾TANE 代表(コーディネーター)

宮城県石巻市出身。特別支援教育士。書道師範。東北福祉大学福祉心理学科を卒業後,宮城教育大学の大学院で障害児教育を学ぶ。インクルーシブ教育の研究をしながら,ソーシャルスキルトレーニングの団体で発達障害のある子どもたちと出会う。2003年に石巻市で,任意団体「NPO石巻広域SSTの会アドベンチャークラブ」を立ち上げる。小学校,特別支援学校の教諭経験後,2016年に退職し,「生涯発達」の視点から教育,福祉を考えるコーディネートチーム「TANE」を主宰。ひとりひとりの違いを楽しんで生きる社会の実現を目指しています。

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