NPO石巻広域ソーシャルスキルトレーニングの会アドベンチャークラブは2003年に「障害があってもなくても楽しく土日を過ごすためのSSTの会」として、初めは軽度発達障害の子どもたちのために立ち上がった。

一方で支援学校に通う子どもたちも、土日に家族以外と遊べないという状況があった。そしてさらには、障害のある子たちの「きょうだい」たちも、のびのび遊ぶ場がないという状況を目の当たりにして、結局はごちゃ混ぜになって「障害のある子」「障害かどうかわからないけど困ってる子」「学校に行ってない子」「障害のある子のきょうだい」がわいわいと集い、保護者とは完全分離で思い切り遊ぶというサークルとなった。

わたしは幼稚園を中退し、小学校でも適応できず、結局学校文化には馴染めない子どもだったこともあり、そんな「はみ出す彼ら」が大好きでたまらない。

関わり続けて16年だけど、好きだから続いたし、好きだから一緒にいるし、「ボランティア」とさえ呼びたくなくて、最近はもはや「趣味」です。という。

アドベンチャークラブで言うところの「ソーシャルスキル」とは単なる社会性というものではなく、どちらかというと「自分を知ること」というものだ。社会が変わればスキルも変わる。でも変わらないものもあるとすれば、それは「自分との付き合い方」だと思う。それが分かっておくことは、障害があろうがなかろうが関係ないので、わたしはすべての人に必要なスキルだと思っているし、最近では、いわゆる「健常者」の方が、このスキルが育っていないことが多いとさえ思う。

そんなわけで、宍戸監督の「道草」を見たときに、なんとも言えない「ああ、アドベンチャークラブっぽい」という感想を持ってしまった。もちろん暮らしてはないのだが、この「在り方」の延長線上に、「暮らす」があるのではないかと思えた。

どんな人も、特徴がある。どんな人も、自由がある。どちらに合わせようか、どういうルールを考えようか、そういうことをちょっと枠からはみ出して考えてみたり、楽しんでみたりする。支援するとかいう言葉ではなくて、「一緒にいる」という「状態」を受け止める。

とにかくいろんな思いを、みんなで話しができたらいいなあ、と思うので、ぜひぜひ来てください。

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櫻井育子(さくらいいくこ)
生涯発達支援塾TANE 代表(コーディネーター)

宮城県石巻市出身。特別支援教育士。書道師範。東北福祉大学福祉心理学科を卒業後,宮城教育大学の大学院で障害児教育を学ぶ。インクルーシブ教育の研究をしながら,ソーシャルスキルトレーニングの団体で発達障害のある子どもたちと出会う。2003年に石巻市で,任意団体「NPO石巻広域SSTの会アドベンチャークラブ」を立ち上げる。小学校,特別支援学校の教諭経験後,2016年に退職し,「生涯発達」の視点から教育,福祉を考えるコーディネートチーム「TANE」を主宰。ひとりひとりの違いを楽しんで生きる社会の実現を目指しています。

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